THE QUEEN クイーン | 映画ハック!

THE QUEEN クイーン

1997年8月30日のダイアナ元王妃の事故死直後一週間の英国王室の裏面史が、エリザベス女王を軸に描かれる。ヘレン・ミレンの見事な演技、脚本もまた素晴しい。


この映画のKey Wordは「dignity」だろう。威厳とか品位とか訳されるこの言葉が、劇中何度か発せられる。


鹿とエリザベス女王が領地の中で対峙するシーンは名場面である。互いに孤独で生を営む。鹿は後に撃ち殺され、女王は窮地を脱する。共にdignityを有する存在として配置されている。


日本の皇室を、例え十年前といえ、このように描くことは困難であろう。それは英国王室とて同じことかもしれない。特にダイアナの悲劇はタブーを越え、世界中で未だに語り継がれているから。


その意味で、この映画の製作陣は勇気ある挑戦をして、それに勝利した。


奥深い魅力を讃えた映画だった。それはエリザベス女王の偉大を讃える映画ではなく、一人の女性のdignityと苦悩する姿に心うたれるからである。


そして亡くなったダイアナ元王妃の中にもまた、そのdignityをみることができるから・・・。