映画「愛の流刑地」をDVDで観て | 映画ハック!

映画「愛の流刑地」をDVDで観て

この映画からベッド・シーンを全てカットして再生できるDVDのモードがあれば、面白いのだが。


映像の即物的な表現と想像力をかき立てる文字の永遠の断絶が、ベッド上に露にされる。想像力の翼が羽ばたく映像がない訳ではない。例えばエドリアン・ラインの「運命の女」は出色の出来栄え。全体を描くというより、意識化のイメージを描くから、描いていないシーンを暗示させる。観客の想像力の中で。


技巧やケレンとは別に、人間が描かれたか?と問われれば、疑問が残る。


原作の常軌を逸した所は、延々と留置場の内部を描く所だ。何故なら留置場こそ、主人公の「愛の流刑地」であるから。この原作が素晴しいという意味ではなく、この構成上の破綻が、この原作の価値であって、そこに描かれる男と女の関係性に価値があるとは思えない。男性原理に貫かれていると思うが、女性に熱列な読者はいるのだろうか?


忍耐強く、最後まで観た。


映画によく似てる。たくさんの映画からインスパイアされて造られた工芸品のようだ。