「アポカリプト」 APOCALYPTO
APOCALYPTOはギリシャ語で「除幕、新たな時代」を意味するという。けれどこの題名から我々はコッポラの「地獄の黙示録」(1979)のAPOCALYPSE NOWを想起する。実際、マヤ文明崩壊前夜の神殿周辺の様相はカーツ大佐(マーロン・ブランド)の狂気の王国と通じる造型が垣間見れる。
冒頭の狩猟シーンの追跡劇、襲撃と虐殺、異文化の生贄の儀式と後半の追跡劇とが、呼応する形で配置されていて、異文化の衝突に意識が向かった。
初めてみるマヤ文明の表現は、昔観たピエル・パオロ・パゾリーニ監督の「アポロンの地獄」で描かれた古代ギリシアの描写に通じる荒々しさだった。メル・ギブソン監督は映画史的な造型をさらに深化させているのかもしれない。
いい映画とは何か?
それに答えを与える映画である。
未知の世界を我々はみる。アクション(行動)でみせる。
過酷な運命にあっても、生きる力を与えてくれる映画に違いない。
男が自立を果たす為に観るべき映画で、女性が観たい映画ではないかもしれないけれど。