先日テレビでタイタニックのことが流れていた。
ジャックとローズ、そしてセリーヌディオンの歌うmy heart will go on。
映画を真似て誰しも遊覧船の船頭でポーズを取ったりしてから何年経つのだろう。
不沈船と言われながらも呆気ない終わりだ。
オリンピック号との替え玉や出港前の火災など
問題だらけの船。事故があってもなんら不思議ではない。
それが最近になって色々暴露されるからまたおかしなもんだ。
さておき、テレビでもいろいろな乗客、乗員、船員が登場していた。
人間模様がよくわかる。
その中に一等航海士のマードックという人物がいる。
ほかの航海士は船長の指示に従い、女と子供のみを救命ボートに乗せたが
マードックは、離れてはいけないであろうと判断した人は男性でもボートに乗せたという。
マードック含む航海士や船内で弦楽を演奏していた奏者などは、懸命に乗客を逃したり生きる希望を持たせるため
最後まで演奏したり職務を全うしながら、最期はタイタニックと共に冷たい海の底へと沈んだそうだ。
このマードックという人物で思い浮かぶのは、吹奏楽の楽曲「マードックからの最後の手紙」だ。
実はこの曲は映画のタイタニックの挿入歌でもなく、描いたのはマードックでありローズとジャックでもない。
ついでに言えば、日本人が書き上げた楽曲だ。
マードックからの最後の手紙の作曲者である樽屋雅徳氏は、この曲の他にもたくさんの吹奏楽の曲を書いている。
どれも素晴らしい。
彼の作品は必ずと言っていいほど、吹奏楽コンクールで毎年演奏されている。
彼はこのマードック〜に加え映画音楽かと間違えるくらいの壮大な抒情溢れる曲をたくさん書いている。
音楽感、創造性において本当に好きな作曲者。
そしてまだ40代半ばであること。
同じ40代として、本当に尊敬に値する。
音楽にしろ絵画にしろ芸術的に長けている人は、時に悲観的だったり情熱的だったりするのだと思う。
自身が感情豊かでなければ、作品を作れないだろう。