第2話
女「全然分かってないじゃない!私のことなんか。
私は、あなたの便利屋じゃないのよ!」
そういうなり、彼女は去っていった。
男「あぁっ、俺は何やってんだろ。」
ボソッと呟きながら、彼は無意識に彼女と出会った時から今日までを、思い出していた。
半年前
彼は、営業マンで日々、いろんなところを回っていた。そんなある日、たまには静かにランチを採ろうと思い、とある公園に来た。かなり小さい公園で、ベンチは1つしかなかった。
そこで初めて彼女に出会った。彼は、
「可愛い人だ。」
と、こころの中で呟きながら、
「すみません。隣に座ってもよろしいでしょうか。」と声をかけた。
彼女は微笑みながら、
「どうぞ。」
と、返した。
彼女はベンチに座り、静かに読書をしていた。
彼は、お昼を食べながらも、彼女が気になり、チラチラと横目で見ていた。
それからの彼は、お昼に時間が出来ると、“そこ”のベンチで食べるようになった。
そんなある日、彼は思いきって彼女に声をかけた。
彼「あ、あの、何の本を読んでらっしゃるのですか?」
彼女「あ、私、海外の作家さんが好きなんです。」
彼「あっ、そうなんですか。」
それから彼は、今まで興味もなかった本を読み、彼女に近付きたいと思うようになった。
※この物語は、フィクションです。登場人物は架空であり、出来事は実際とは関係ありません。