ジョージ・マイケル。

享年53歳の若さで逝ってしまった。

僕の憧れのスターだった。






80´S洋楽ヒットチャート番組「ベストヒットUSA」は当時中学生だった僕は毎週欠かさず見ており

はじめて見たWham!はデビュー曲の「BAD BOYS」で

彼ら二人は、はじめはパッとしないアーティストだな
と思っていたが


ジョージ・マイケル特有の高音
「Hooo Hooooo!」と始まり

サビの「Bad boys
Stick together, never sad boys」
の後にくる
「チュチュチュチュール!フッフゥーーー!!」

の高音が耳に付き、気が付くと頭の中でメロディが流れていたのを思い出す。




そのベストヒットUSAを欠かさず毎週見ていたきっかけは
当時からエンタメが好きな僕は、マイケル・ジャクソン目当てで

マイケル・ジャクソンの様に歌いながらそこに踊りがあって
なおかつストーリー性があるMVにしか興味がなかったのだが



Wham!のMVは、ストーリー性はそこそこあるにせよ

ダンスは全くないので



当時の僕は興味ないハズなのだが


あの突き抜ける様な高音の歌声と、ジョージ・マイケルのルックス、メロディの気持ち良さ
そしてそのMVの楽しげに歌う彼らに

いつしか憧れを抱いていたのだった。





そして彼らはそのままヒット曲を出し続ける。

「Club Tropicana」「Young Guns (Go For It!)」

ヒットを飛ばしながらここでニューアルバムを出すのだ。



それが『Make it Big』。





たった8曲しかないのだが
この中で
1、2、3、5、6、8は大ヒットを飛ばし

中でも8曲目の
Careless whisperは
メガヒットを飛ばした。

日本でも西城秀樹、郷ひろみがカヴァーをした程の名曲である。


ちなみに
つい最近の数年前に
僕はこの曲で振付をした事がある。
それほどの情熱的なヴォーカルとメロディアスな曲であり


古さを感じさせない
他に類をみない完成された曲である、と云えるのでないだろうか。


当時の人でこの曲を知らない人はいないのでは
というほどのメガヒットを飛ばしたが


ジョージ・マイケルは

そのすぐ後に、ある一曲をリリースしたのだ。



それが

「Last Christmas」。






これこそ知らない人が今の世代の人達でさえいないのであろう、
更なる超名曲がこの時にリリースされ

世代を越えたメガヒットとなるのであった。




アルバムのMake it Bigのリリースは1984年で

Last Christmasも1984年


たった数ヵ月の中でこのヒットを飛ばし続けていたwham!に

中学生ながら本当に驚いていたのを思い出す。



そしてその中学二年生の時に

Wham!が来日した際に初めてコンサートにもいったのだ。


同級生の友達を物凄い人混みの中、

当時は携帯もなく連絡する手段すら何もない武道館前で待ち合わせた。


そこで待ち合わせて出会えた僕らは今思えば奇跡的でもあったが(笑)


いつも食い入るようにTVをみて、レコードを聴いていた僕らの前に

本物のwham!ジョージ・マイケルが姿を表した時の感動は今でもハッキリと思い出す…!!



それから数年後
Wham!が解散した理由が
「所属事務所がKKK(人種差別団体)と提携を結んだ」との事との記事が載っており


その団体との決別、政治的な理由を期に解散だったらしく
腑に落ちないままだった事も思い出した。



そこからのソロ活動からは
急にイメチェンしたかの様にジョージ・マイケルが
よく云えばクールになり

当時の僕からするとあの時のジョージ・マイケルではなくなった姿をみて

少しずつ離れていってしまったのだが

ソロになって出したアルバム「Faith」

1990年リリースの「LISTEN WITHOUT PREJUDICE VOL. 1」まではCDまで買って聴いていた。




年齢的には僕の7つ上
1990年リリースの上記のアルバムの時にジョージ・マイケルは27歳だったわけだが


このアルバムを聴いた事がある人はわかると思うが
曲や歌詞の内容、アルバムジャケットやら全てが
既に40歳半ばくらいの雰囲気であり

クールではなく
シックという方が似合う

なんとも寂しげな曲ばかりである。




そしてその後
ジョージ・マイケルがゲイと分かったときに


かなりの衝撃を覚え


「あの時の俺の憧れを返せ!ムキー

「Wham!を辞めた理由はアンドリューと付き合っていて別れたからでしょッッゲッソリ
「もぅ信じらんなぃ~!!ハートブレイク


と、当時の僕からオカマ言葉が出てきたかは定かでは無いが


いやむしろ
オカマなら喜ぶべき事だから
たぶん、いや絶対にそんな言い方はしていないが


かなりのショックだったのを覚えている。





ジョージ・マイケル。

アーティストとしても人としても
全てにおいて完全燃焼されてきた方だからこそ
人生そのものも

美しい華の様につぼみを残さず
全てを咲かせきったのではないだろうか。






奇しくも
12月25日という
メガヒットを飛ばしたLast Christmasのその因縁の日に没したというのは

アーティストとしての何かしらの意味を残した様に思えてならない。







ジョージ・マイケルさん

ご冥福を祈ります。