すっかり忘れていたよ
記録せねば、記録


妊婦になり、体の変化は著しい
妊娠が発覚する前から始まり、
それは今もなお続いている
妊婦の体は、
実に不可思議なのである
記さねば



記録4


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【変化】

~妊娠初期編~

俗に言う、つわりに悩まされる辛い時期である
私の体にも、色々と変化が現れ始めた



◎乳が異様に張る

もう、パンパン
弾ける寸前の風船のように、パンパン
押したり揺れたりすると痛いもんだから、
小走りする時は、己の乳にそっと両手を添え、揺れぬようサポートしていた
手ブラが欠かせなかった



◎眠い

寝ても寝ても眠い
病的に眠い
ご飯を食べてる途中でも、
人との会話途中でも、
授業している時でさえ、
眠い
ひたすら眠いのだ


特に気の抜けた食後の昼休みと、放課後なんて、睡魔との闘いで大変だった


給食中はかろうじて我慢していた眠気も、食後にはピークを迎える
食後は職員室で先生方と雑談をするのだが、
余りの眠気で話も頭に入ってこず、
終いには白目を剥く始末
失礼極まりない


子どもに紛れて、昼休みに図書室で読書してたら、うっかり爆睡
ハッと目を覚ますと、
数人の児童に囲まれてるではないか


「先生、今寝てたやろ---」
ニヤニヤ嬉しそうな子ども達


「え?は?いや、目閉じて考え事してただけだよ」
苦しい言い訳


気の抜けた放課後は、
眠くて仕事のはかどらないこと
少し仕事してはウトウト白目
少し仕事してはポックリ白目
少し仕事しては完全白目
白目ばかり剥いていた


もうね、
眠くて、
眠くて、
本当に大変だった



◎つわり

予想はしていたが、私は食べつわりだった
食べてオエー
匂いでオエー
何て事はなく、
空腹になると気持ち悪いのだ
実に私らしい
食べる事が大好きな私にとって、食べれるだけ有り難い事だった


しかし、
昔ながらの大食いに、更にはしゃくがかかるとなると厄介だ
なんせすぐにお腹が空く
何か口にしないと気持ち悪くてしょうがないのだ


職場の机の中には、おしゃぶり昆布や梅干し、グミなどを常備
職場の冷凍庫には、大量に作ったハチミツレモンを自宅から持って来て入れておいた
そして、毎朝チビおにぎりを5個作って持って行った


それらを、隙を見てはムシャムシャと食べる日が続いた
見事に太った



◎おやじつわり

食に関して、オエーとなる事はなかったのだが、
何故かおやじを見ると吐き気を催すという、変なつわりがあった


決して、おやじ全てがつわりの対象な訳ではない
人混みの中に居ると、たまに出会うのだ


頭が油でピカピカしている
独特のおやじ臭を放っている


この2点が重なると、何故か私のつわりの対象になった
ピカッヌメッと光る頭に独特な臭いが伴うと、
オエー
ウプッ
吐き気を催すのだ
出会う確率の高い通勤電車では、
出来るだけ窓際を陣取り、
外を眺めて過ごす事に徹した


しかし、実に失礼な話である
おやじ達は何も悪くない
「不快な思いさせやがって」
心の中で悪態ついてた、あの頃の自分が信じられない


おやじ達よ、
あなた方は何も悪くありません
勝手にえづいて、ごめんなさい



大まかに綴るとこんな感じ
今思えば、
つわりが酷くて入院する人もいる中、
何ともない症状ばかりなのだが、
当時はつわりや体の変化で気分が優れない日々が続き、
どんよりしたり、
無償にイライラしたり、
非常に憂鬱になっていた


体の中にいるらしき、小さい小さい生命体が、
こんなにも私の体に変化をもたらすのか、
私の体はどうなっていくのか、
これ以上酷くなったりするのか、
不快と不安の続く日々


早くこの時期から抜け出したい
安定期と呼ばれる時期に入りたい
と、切に願ってばかりいた
そんな妊娠初期だった