まず「闇の子供たち」公式サイト:
http://www.yami-kodomo.jp/

僕は未見だし、これについてはここでは何も語りません。こういう映画を作れる監督がまだ日本にもいた、という評が全てでしょう(今の「若手監督」にこれができる人がどれほどいることか)。
ところでこのブログのテーマ的には、わが国では、各大手芸能事務所がヒトケタをも対象にしたオーディションやスカウトをこぞって行い、猛烈な勢いで子供をかき集めるという、10年前には考えられなかったような特異な状況が現出していて(この場合条件的に比較的裕福な家の子供が対象になるのだけれど、子供の側も、自らの価値を理解していたりする)、僕がこの映画を見る時は、そうした子供を取り巻く彼我の環境の違いにも思いを馳せてしまいそうです。

さて現在「篤姫」も絶好調(ちなみに僕が見たのは岩本千波ちゃんが出た第1回のみ)の宮崎あおい出演作品集:

あの、夏の日-とんでろ じいちゃん-
あの、夏の日-とんでろ じいちゃん-デラックス版
例の脱衣シーンがある映画デビュー作。まさにかげろうのような儚げな存在感に魅かれます。
やはり撮影前は悩んだようですが、「先駆者」は、そうやって体を張って、道を切り拓いてきたのだね。
大林宣彦監督、去年も「転校生」のリメイクなんて撮ってましたよね。精力的ですねえ。

EUREKA(ユリイカ)
EUREKA ユリイカ
カンヌに行った出世作。この作品の宮崎あおいはほとんどセリフがないのだけれど、「雰囲気」はもう唯一無二。彼女以降、ジュニア世代の女優がもてはやされるようになったんだけど、あれほどの存在感を見せた人はいまだに全く出てきていません。
映画自体は「バスジャック事件に遭った運転手と兄妹のその後」がテーマ(兄役は実兄の将君)。これもいかにも最近の日本の映画らしく、説明をせず、感情表現を抑え、「センスのいい引用」をちりばめ、思わせぶりなシーンが延々続いたりするのだけれど(セリフがボソボソ聞き取れないことが多くて、下手すると英語の字幕を頼りにしたりした)、こういうタイプの映画を撮る監督(青山真治)が、宮崎あおいを気に入るのというのはとてもよく分かります。
阿蘇は行ったことがあるのでその風景が懐かしかった。
#「ユリイカはこのあと見ます」と彼女に言ってから、実際に見たのが7年後...

害虫
害虫 スペシャル・エディション
初主演作品。これを見ていた90分間は、僕の人生史上でも最も虚しい90分でした。ただ、監督(塩田明彦)があおいちゃんを大好きなのだけはひしひしと伝わってきます。
(今をときめく)蒼井優,芳賀優里亜等共演。
これにこりて、というわけではないけれども、彼女の出演作はこれ以降、「闇の子供たち」まで全てスルー。

さて篤姫役については何かいろいろ言われていたようだけど、NHKが彼女のことを好き、というのが一番根本的なことなのですよ(笑) というようにあおいちゃんというのは各方面から好かれる、ちょっと稀有な空気を持った人なのですねー
彼女、今は民法の連ドラには出ない方針のようですが(昔出たことあるんだけどね)、正解だと思う。

宮崎あおいについては「アイドル活動」のことについても機会があったら書きたいと思います。