これについてはここ で紹介記事書いて以来それっきりだったのですが、夏休みに入ったことだし、WOWOWでも放送されていたということで、この機会に感想書きたいと思います。
天然コケッコー
天然コケッコー

夏帆, 山下敦弘, 岡田将生, 夏川結衣, 佐藤浩市, 柳英里沙, 藤村聖子

この「天然コケッコー」、僕は原作のことは全く知らないのであくまで映画についてだけ描きますが、これは思いのほか何事も起こらなかった映画だったなと(笑)
そよの「もうすぐ消えてなくなるかも知れんと思やぁ、ささいなことが急に輝いて見えてきてしまう」という独白はこの映画の中の「名ゼリフ」なんだけど、いえいえ、まだ当分大丈夫ですよと思わせる終わり方だし、山場といえば2度あるキスシーンなんでしょうが、これが「ああ、そういうスタンスですか」というハズしぶりで、こういったあたりはいかにも山下敦弘監督らしい、というか最近の日本の若手監督らしいところなんでしょう。
生徒の数より引率の先生の数のほうが多い東京への修学旅行なんか可笑しかったけど、このくだりも、分かりやすく田舎=善/都会=悪と対立させていないあたりが今風というところでしょうか。
僕は特に映画マニアというわけではないのですが、やはりこのような癒し系(?)の映画でも、山下敦弘らしい「文体」がうかがえたことが興味深かったです。
あと、夏祭りのそよの「涙」は、いろいろあったようですが、ああいう泣きのシーンは、今の「若手女優」の見せ場として、ぜひとも入れなければならないものなのですよ。

まあ、夏帆は役柄にぴったりで、その魅力を引き出したプロデュースはさすがだし、島根の風景・風物や生活は(ちょっと波風は起こるものの)素朴でなごむし、夏の午後これを見ながらまったり2時間を過ごすのも悪くないんじゃないでしょうか。女の子向きにはちゃんと都会風のイケメンもおさえてるしね。僕的には郵便局員のしげちゃんの存在も面白かったかな(笑)
僕はあの辺は一度旅行したことがあるので、山陰線の海沿いの風景は見覚えがありました。浜田でも一泊したし(でも実はあまりいい思い出がない)。あと分校の放送室のラジカセがウチにあるやつと同じだった(^^;

もう一度分校生徒のキャストは;

夏帆      スターダスト
岡田将生   スターダスト
柳英里紗   ユマニテ
藤村聖子   フラーム
森下翔梧   ファイブ☆エイト
本間るい   ファイブ☆エイト
宮澤砂耶

柳英里紗はあれから本人によるブログができてたけど、なんというかちょっとユニーク。
http://blog.livedoor.jp/elisadesu/
本間るいのお姉さんには会ったことがある。

そーいえば真木よう子は(週刊真木よう子 で仕事をした)山下敦弘監督の事を、「幼い女の子が好きみたいで、私には興味ないみたい」(笑)とかバラしてたけど、この映画を見る限りでは巧妙に隠蔽されてたそんな感じはしなかったですけどねー。まあ、そういう趣味の監督、今けっこう多かったりするんだけどね( ´艸`)
それはともかくこの監督、なんかうまい具合に仕事してるよねー
[追記]インタビュー1つだけ:
http://eiga.com/movie/34085/special
#「今時の日本の若手映画監督」と聞いてイメージする姿そのままだよー