さて何から書き始めますかね。レイジに対する思い入れ、みたいなことを書いてもしょうがないし。
まあ、レイジが解散した時点で、僕の中では「ロックは終わった」わけなんですね。考えたら9.11はレイジ解散の後起きたんだな。あれから6年半、世界は変わったし、日本も変わった。実に煩わしい、生きにくい時代になった。その間何もしていなかった「社会派バンド」など今さら、、、と一度切れた気持ちはなかなか元に戻るものではないのですが行ってきました再結成ライヴ。前回2000年6月のやはり幕張ライヴに続いて2度目の参戦。
バンド公式サイト:http://www.ratm.com/
来日公演フォト:http://smashingmag.com/tour/08tr/080210ratm_nao.html

以下けっこうな長文書いたんだけど文章がまとまらないので箇条書きで:

★チカーノみたいにレイジのメッセージがアクチュアルに響くのであろう人達ならともかく(実際まさかの再結成が実現したコーチェラは凄かったそうですが)、日本じゃ他のファンも「もうおわたバンドだし」ということで覚めたものなのかなと思ってたら、、、メッセに着いてみたらいきなり既に会場外で上半身裸のやばめの兄さんがいたりして、お?これはと(笑) 中に入ってみたら前回ほどじゃないけど客の入りもよかったし、何より客層に現役感があった。

★前回は一曲目でいきなりモッシュに巻き込まれて「マジで死ぬ」思いをしたので(レイジのライヴはまさにバトルで、ラッシュで鍛えていたはずの僕でも想像外の凄まじさだった)、比較的安全かつステージも見える場所を早めに確保。今回はホール内に即席の救護テントがしつらえられている(笑)

★たまに謎の煙が立ち昇ったりする会場の中またーり開始を待つ。そして30分押しで客電が落ち、イントロでなんか「○○賛歌」って感じのみょーな合唱曲が流れてきた。これはなんでも旧ソ連共産党歌の「インターナショナル」という曲だそう(トムのアイデア? でもこうしてみるとバンドの意味もずいぶん変わったな)

★一曲目はいきなり日本ではPRIDEのテーマでおなじみ、'90年代ロックのスタンダードにもなった感のある代表曲"Guerrilla Radio"。あの、なんかいきなりミスりませんでしたか?とか思ったけど、最近クラシックばかり聴いている耳には何しろ会場のモコモコウワンウワンいう大音響が鼓膜に痛くて細かいことは全部すっ飛ぶ。
ついでに、現役時代に比べてテンポが遅いなんていう声もあったようだけど、クラシックでは同じ曲でも人によってテンポが違うのは当たり前のことなので全く気にならない(笑)

★前回は何がなんだか分からないうちに終わってしまった感があったので、今回は体を動かすのは控えめにしてステージをじっくり見る。ザックの鬼気迫るステージ・パフォーマンスは相変わらずカッコいいし(現役時代には決してなかった笑顔も見られたり)、トム・モレロの変則ギター・プレイはやっぱり面白い。モニターで手元をじっくり見られたのもよかった。っていうかトムのアクションも今回は凄い。この人は才人で天然で、真面目で遊び心もあって妙に面白い。

★そしてライヴ開始から一時間後、本編終了(繰り返すけど、30分押しで始まって本編1時間)。思わず、「え~。チケット代9000円の元とってねー」(笑) いやまあ、他のバンドに比べて、運動量は凄いんだけど。
そこからアンコール二曲やって完全に終了。肩を組んで手を上げる4人を見送る。

セットリストは以下の通り:

1. Guerrilla Radio
2. People of the Sun
3. Bombtrack
4. Testify
5. Vietnow
6. Bullet in the Head
7. Down Rodeo
8. Bulls on Parade
9. Tire Me
10.Know Your Enemy
11.Sleep Now in the Fire
12.War within a Breath

-encore-
13.Freedom~
14.Killing in the Name

と、ベスト盤を聴いているかのようなキラー・チューン連発。でもなー、新曲は無いわけだし、"RENEGADES"からも一曲も演らなかったし。9000円取るなら"Kick Out the Jams"聴きたかった。とにかく、急→急→急→急というライヴだったので、"Born of a Broken Man"も聴きたかった。"The Ghost of Tom Joad"なんか思い切りスローテンポで滔々と演ってくれたら、周囲がしんとする中、一人でしびれてただろうになー

★それにしても8年で
チケット代:\6800->\9000
Tシャツ代:\3500->\4000
ですよ。
思いっ切り搾取されてんですけど(笑)
というかそもそもまさかレイジが、再結成ツアーをやるなんて考えてもみなかったもんなー

★と、なんか覚めたことばかり書いてきたけど、レイジのライヴって、終わると、みんな汗だくですっきりしたーって顔が多いんだよね。僕もやっぱり見てよかったよ(僕はほとんど汗かかなかったけど)

★そういえば、前回のライヴの時って、考えたらまだパソコン持ってなかったんだよねー

★なんか浅野忠信・CHARA夫妻が来てて、旦那は最前線で暴れ回ってたらしい。同じブロックだったのに全然気付かなかったなー

★チケット情報番組で、トム・モレロとパックンの比較やってたのがウケた。ともにハーヴァード大卒で、
片や政治学科主席卒業→上院議員秘書→レイジのギタリスト
片や比較宗教学科普通に卒業→福井の英会話学校講師→お笑い芸人

そういえばバラック・オバマもトム・モレロも混血で、ともに父親がケニア人なんだな。

レイジの作品については次のエントリーで