夏子!?



思わず席を立ち上がった亮二は。


じっと夏子の姿を見つめた。



亮二に気づいた夏子は、軽く手を振りながら嬉しそうに微笑んでいた。



飲み物を片付けた亮二は、急いでカフェを飛び出す。



夏子は、ゆっくりと亮二のそばに歩いて来た。



そして、ゆっくりと亮二に抱きついた。



「逢いたかった……きっと捜してくれるって信じてたから……」



夏子の声と笑顔を、俺はずっと捜していた。



夏子をギュッと抱き締めながら、亮二はそんなことを考えていた。



亮二は、夏子の手を引いて歩き出す。



亮二も夏子も、無言のまま歩く。



しばらく歩いて、別のカフェに着く。



そして、亮二と夏子は初めて向かい合って座った。



「……ありがとう。きっと見つけてくれるって信じてたんだ……」



夏子は微笑みながら小さな声で、そう言った。



「……うん。俺は……ずっと君に逢いたかった……」



少しだけ涙を浮かべた夏子が、とても愛しい。



そのとき亮二は、自分のそんな素直な感情を感じていた。



でも、俺は……。