53


腰に巻いたバスタオルが、真っ赤に染まっていた。



それを見た俺は、急に目の前が薄暗くなる。



寒い……。



このまま俺は、死んでしまうのか……。



死にたくない……。



そのとき俺は、本当にそう思った。



もう一度、エンジェルに逢いたい。


エンジェルと一緒に……生きたい……。



エンジェル……そこに居るんだろ?


お前は、まだそこで……生きてるんだよな?



だったら、俺は……まだ死ぬわけには行かない……。



カラダが、ガクッと大きく崩れた。



よろめきながら、俺はパソコンデスクに手を付く。



そのとき……俺の手に、何かが触れた……。



これは……!?


フィギュア、か……。



んっ?


温かい……この丸いものは……・



それは、シャワーを浴びる前に無意識にデニムのポケットから取り出して置いた……。



エンジェルの涙から変わった、真珠の玉だった。



真っ暗だった目の前が、明るく光り始める。


同時に、手に持った真珠が我慢出来ないくらい熱くなった。



エンジェル……エンジェル……!



俺は、その真珠を自分の左腹の傷口に押し当てた。