50


「メグ……!」



俺は反射的にメグを抱き締める。



そのとき、俺はある違和感を感じていた。



メグのカラダが冷たい……。


いや、この氷のような冷たさは何だ……!?



クーラーをかけた部屋は、多少は涼しくなっていた。


しかし、それでも強烈に冷えている訳ではない。



俺の胸に顔をうずめたメグが、ゆっくりと俺を見上げる。



えっ……?



メグの瞳が、真っ黒な光をたたえている。


そして、その黒い光はあっという間に白目を侵食して行く。



まさか……!?



「よう、ユート! 久しぶりだな……」



その声は……ブラックエンジェル!?



「あぁ、久しぶりに会えて嬉しいぜ……うわぁはっはっは!」


「お前……エンジェルはどうした?」


「エンジェル? さぁ、何のことだか……」



ブラックエンジェルは不敵に笑う。


その顔は、間違いなく夢で見たブラックエンジェルの美しい顔だった。



「メグは……ブラックエンジェルだったのか? ということは、お前はエンジェルだろ?」


「はぁ? 何のことだか……エンジェルなんて知らないぜ!」


「お前は……何で現れた? 俺を殺しに来たのか?」


「よく分かってるな……そう、その通りさ!」



そのとき、ブラックエンジェルの右腕が素早く動いた。