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「汗かかないんですよね、あたし……」



メグが、ニッコリと笑う。



その笑顔は、とても美しくて……そして、冷たい笑顔だった。



そのとき俺は、背中が凍るような恐怖を感じていた。



と同時に、メグの笑顔にとても癒されていた。



不可解な感情だというのは、自分でも分かっていた。


でも俺は、その感情が嫌なわけではない。



メグが今そばに居ること。


そばに居てくれること……。



それが俺にとって、間違いなく幸せなことだったから。



「でもね、お兄ちゃん……あたし、お兄ちゃんの部屋でシャワー浴びたい……」



恥ずかしそうに、はにかむメグの姿に……俺は、強烈に萌えていた。



もう、どうにでもなれ……。



そんな投げやりな感情が俺を襲う。



俺は、メグの手に触れる。


そして、メグの手をギュッと握った。



「えっ? お兄ちゃん……」



無言で真っすぐ前を見ながら歩く俺の耳に、メグのそんな声が届いた。



そのとき俺は、確かに感じていたんだ。



俺は、やはり生きている価値なんて無い。


でも、エンジェルに出逢って変われたつもりだった。



生きる意味……それは……誰かを愛すること……?



でも、俺は……。