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駅前に立っていた女の子……。



それは、エンジェルだった!



俺は、急いでその子に駆け寄る。



「エンジェル……ここに居たのか? ずっと捜したんだぞ!」



エンジェルは、キョトンとした顔で俺を見つめている。



「……あの、何のことでしょうか? あたしは、エンジェルさんじゃありませんよ!」



嘘だ……。



俺はニコッと笑ったエンジェルの両肩に両手を伸ばして、前後に振った。



「なに言ってるんだよ! 俺だよ! ユートだよ!」


「ユート、さん……? 初めまして……あたしはメグですよ!」



俺は、ハッとする。



待て……まずは、落ち着くことだ……。



俺は、ひとつ大きく息を吸ってメグを見た。



手にはチラシを持って、メグは……黒ベースに白のレースで縁(ふち)どられたメイド服を着ていた。



メイド……!?


エンジェルじゃないのか?



でも……似ている。


顔も、背丈も、声もエンジェルと瓜二つだ。



「……メグちゃん、って言ったよね? 俺は人を探していたんだ……いや、正確に言うと違うけど……とにかく驚かせてゴメン……」


「ううん! 大丈夫ですよ! ユートさん……可哀想……エンジェルさん見つかると良いですね!」


「あ、あ……ありがとう……」



俺は、そのときただメグをじっと見つめることしか出来なかった。