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ヒュンっという感じで、急激に意識が元に戻る。
アレッ……?
俺の目の前には、さっきまで居た秋葉原の街が広がっている。
しかし、そこには誰も居ない。
これは……あの時と同じ……俺は、また夢を見ているのか……。
「そうだぉ、ユート……やっと、逢えた……」
声がした上空を見上げると、そこにはエンジェルが居た。
そしてエンジェルは、嬉しそうに俺の目の前に降りてくる。
エンジェルの羽が起こした風が、俺の頬を撫でる。
それは、思いのほか優しく温かい風だった。
「エンジェル……俺は、また夢の世界に居るのか?」
「そう、だね……でも、今はここが現実の世界だお、ユート……」
俺の目の前に立ったエンジェルが、大きく両腕を広げた。
どうせ俺は、エンジェルに触れることなんて出来ないんだよな……。
そう思いながらも、俺はゆっくりとエンジェルを抱き締めようとした。
えっ……!?
エンジェルの柔らかいカラダを、俺の手が感じている。
それは確実に暖かく、しなやかな手触りだった。
「エンジェル……君は今……本当に存在するんだね……ありがとう……」
俺は無意識のうちに、瞳が潤むのを感じていた。
エンジェル、俺は……君を愛している……。
そう頭の中で呟きながら、俺はエンジェルの顔を見つめる。
恥ずかしそうに微笑むエンジェルの唇を……俺は自分の唇で、ゆっくりと塞いだんだ。