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ビニール袋に入ったフィギュアを持って、俺は店を出る。



エンジェルは、相変わらず楽しそうに俺のすぐ上空をくるくる飛び回っていた。



「で、どうしたいの? どこか行きたいの?」


「ううん! もう大満足だお! それより、ユートはどこか行きたいとこないの?」


「うーん、いや……別に……」



アキバと言えば、メイドカフェなんだろうが……別に興味はない。



「とりあえず、ちょっとブラブラ歩いてみようかな……」


「うん! お散歩! お散歩!」



楽しそうなエンジェルの声に、俺の心は癒されていた。



もしエンジェルが現れなかったとしたら俺は今だって、ただグータラ部屋で過ごしていただけだろう。



すっかり夜の闇が、アキバの街を包んでいた。



しかしネオンの灯りや店の灯りで、街全体が明るく輝いている気がした。



夜になっても、あらゆる場所にメイド姿の女の子が立っている。



メイドカフェのチラシを配りながら、俺に微笑みかける。



メイドの女の子は、確かに可愛い。


だが、もちろん俺の心が動くことなんてない。



俺は、自分から女との接触を極力避けていた。


仕事での繋がりは仕方がないが、それはただの仕事上でのことだ。



プライベートでは、女と話すチャンスなんて全く無い。


話すとしたらコンビニに居るレジの女の子と、といったくらいだ。



俺は、自分でも分かっていた。



女と関わることが面倒になったのは、リノと別れてからだ。



それくらい、俺はリノとの別れにダメージを受けた。



そして、それを全ての女と関わることを拒絶することで癒そうとしたのだ。