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確かに俺には、エンジェルが何を考えてるかは分からない。
そしてエンジェルは、俺の考えてることが全て分かる。
一方通行のコミュニケーションだけど……まぁ、それもいいのかもな。
俺は、そのときまたリノとのことを考えていた。
俺は、リノのことを理解しようとした。
そして、俺もリノに俺のことを理解して貰おうと努力した。
だけど……。
リノは、一方的に俺を拒絶した。
俺は、リノに何でも話すようにしていた。
だけど……リノは、そのことがウザかったのかもしれない。
聞く耳を持たなければ、何も伝わるはずがない。
リノのことを思って話したこと、やったことがことごとく逆効果だったり……。
逆を言えば……俺だって、リノのことを何も分かっていなかったのかもしれないしな……。
まぁ、それだけ男と女のコミュニケーションは難しいということだ。
「ねぇ、ユート……あたしは分かってるよ……理解してるよ……」
俺は頭の中で、エンジェルに言葉を伝える。
「あぁ、分かってる。エンジェルには、俺の考えてることが全て伝わるんだからな……」
「……そう……そうだよ……でもね、ユート……それでも良いんでしょ?」
「あぁ……分かってるくせに……」
俺は苦笑いしながら、フゥっとひとつ息を吐く。
俺は、理解されたかった。
あぁ、確かに……。
俺は、一瞬立ち止まって後ろを振り向く。
そして、エンジェルが居るはずの少し上空を見上げた。
そのとき、確かにエンジェルの姿が……輪郭が、うっすらと見えた気がしたんだ。