ちゃんと付き合った女の数は、そんなには多くない。


たぶん、両手の指で足りるくらいの数だろう。



あと、付き合ったのかどうか……そんな女の数は、両手両足の指では足りないくらいだと思う。



寝た女の数は……途中でバカらしくなって、数えるのをやめた。



忘れられない女の数は……それも、キリがないのかもしれない。



カラダの関係があった、なかったなんて関係ない。


どれだけ深く俺の心に入り込んでしまったのか……それが、重要だから。



その中で、一番忘れられないのは……やはり、リノのことかな……。



俺は、一番最近付き合っていたリノのことを考える。



一番最近だから、一番忘れられないんじゃないんだ……。


俺は、たぶんそれまで本当に人を好きになることを知らなかった。



いや、好きというか……それが、愛するという感情なのか……。



とにかく、自分のことよりもリノのことを大切にしたかった。


そんな気持ちになったのは、初めてだったんだ……。



リノと出逢ったのは、あるサイトのオフ会でだった。



別に、何の期待をする訳でもなく……たまたま出たオフ会で、俺はリノと出逢った。



初めてリノを見たとき……俺の心が、何故か動いた。



別に、ムチャクチャ可愛い訳でもない。


好きな声をしていたワケでもない。



ただ……リノの醸し出す雰囲気というか……何というか……。


少し話しただけでも分かるくらいに、とても居心地が良かったんだよね……。



「そっか、それで恋に落ちたってワケね……フフッ!」



えっ?



辺りを見回すが、もちろん誰も居るはずがない。



空耳か……寝不足かな……?