『The end of life』 和泉ヒロト



プロローグ



俺は、いつ死んでも良いと思っていた。



つまらない毎日と、意味のない生活。



俺という存在なんて、全く意味が無い。



俺みたいな人間が生きていても、仕方がない。



ずっと、そんなふうに思っていた。



そう、君に出逢うまでは……。





くだらないネットのサイトを見て回っていると、いつの間にか外は明るくなっていた。



くたびれたクリーム色のクロックスをつっかけて、俺はアパートを出る。



コンビニでポテチとドクターペッパーを買う。



眠い目をこすりながら、夜ご飯なのか朝ご飯なのか分からない全くジャンキーな食事を済ませる。



部屋のエアコンのタイマーを、3時間後に切れるようにセットする。



この前見たテレビで、3時間後にエアコンが切れるようにすると眠りの質が良くなると言っていた。


ホントかどうだか実感はないが、それから何となくそうしている。



でも、目を覚ますといつも汗だくだ。



残暑というか、これはいわゆる猛暑だよな……。



俺は、そんなことを考えながら敷きっぱなしの万年床に倒れこむように寝転がって目を閉じる。



窓の外は、もうすっかり昼間でしかも良い天気だ。



閉じた眼の奥に、自分の血液の色を感じながら俺はウトウトする。




夢を見た……。



俺は、渋谷の街を歩く。


しかし、街には誰もいない。



俺は、不思議と不安を感じないでいる。


109の中に入って、1Fをフラフラする。


そして、すぐに「くじら屋」のそばのドアから通りに出る。



相変わらず、人は誰もいない。



俺は横断歩道を、赤信号を無視して渡ってセンター街に出る。



そこには、冬服のセーラー服を来た顔のない女子高生が大勢いた。



俺は、歩いてくる女子高生の群れを避けながら軽やかなステップでジグザグに歩く。



そして、ふと空を見上げると……真っ白い羽を生やした、ひとりの女の子が俺に向かって落ちて来た。