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ドアの先に居たのは……絢音だった。
絢音の後ろには、隠れるようにして詩子が立っている。
俺はフッと苦笑いしながら、ふたりを手招きした。
詩子は、きっと絢音を連れて来る……。
それは、俺が予感していた通りのことだった。
笑顔の俺を見て、絢音と詩子は驚いたように顔を見合わせた。
それは、俺が予想外の対応をしたからに違いない。
俺は、なぜか冷静だった。
それは、きっと俺自身が予想していたよりも……。
こうなることは、分かっていたからなのかもしれない。
いや、きっと俺はこうなることを予感していたんだ。
そして今、3人の女がこの部屋に集まった。
時計の外れた歯車が、もう一度組み合わさるように……。
そしてきっと、時間は動き出す。
あのとき止まってしまった時間が……。
俺は、冷静だった。
だって……
別に、俺を取り合うわけでもないし……。
別に、何を争うわけでもないし……。
争い事が、もう起きる訳もない。
だって俺の知らないところで、3人の女は意志を確認しあっていたんだ。
そんなことは、もうどうでも良い。
俺は、ただ知りたかったんだ。
失われた俺の記憶の裏で、何が起こっていたのか?
ただ、それだけを……。