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俺は、そんなメールを読んだ憶えがない。
しかし、あの日……俺は、奏(かな)とケンカをした。
そして、奏は俺の部屋を飛び出して行った。
その記憶は、間違いなくある。
そして、奏は……二度と帰って来なかった……?
ところどころ、俺の記憶は抜け落ちている。
しかし、残った記憶を繋ぎ合わせると……。
結果として、俺が奏を追い詰めたということになる。
奏は、どうして死んでしまったんだ?
自殺、か……?
事故、か……?
俺は、どうしようか迷っていた。
奏が死んだ理由を、詩子に訊いても良いのだろうか……。
詩子は奏が死んだことを、自分のせいだと言った。
理由を訊くことは、そんな詩子を苦しめることになる。
だけど……。
俺は、思い悩む。
しかし、このままでは何も変わらない……。
「詩子、あのさ……」
そう訊いた俺の言葉を遮るように、詩子が言った。
「奏ちゃんが亡くなった理由を知りたいんだよね……」
しっかりと俺を見つめる詩子の視線に、俺は首を縦に振るしかなかった。