35
創さん、詩子です。
この前は、本当にごめんなさい……。
すぐにメッセージしようと思ってたんだけど、なかなか勇気が出なくて……。
お話したいことは、分かってると思うけど……あたしの姉の事です。
明日の夜とか、お時間ありますか?
詩子
やっと、来たか……。
俺は、詩子からのメッセージを何度も読み返す。
そして、詩子にDMを返した。
連絡待っていました。
明日の夜、大丈夫です。
午後8時に、また大井町の駅前でいいかな?
しばらくすると、詩子からDMが届いた。
はい。
大丈夫です。
今度は、逃げたりしません。
よろしくお願いします。
詩子
よろしくお願いします、か……。
何をよろしくお願いします、なんだ?
まぁ、いいけど……。
俺は、詩子のことを考えながらゆっくりと目を閉じた。