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詩子は驚いたように俺の顔を見つめる。



「あたしは……詩子、だよ……」


「知ってる……君は詩子、だよな……」



詩子は困ったような顔をして、俺を見つめ続けていた。



「そして、君は……花束少女……bouquet girlだよな?」



詩子は、ゆっくりと頷いた。



「詩子、君は……あの夜、俺が駅前で見た女じゃない。そうだろ?」



詩子の頬を、ゆっくりと一粒の涙が流れる。



そして詩子は、ゆっくりと頷いた。



「どうして俺に逢いに来たんだ? どうして……?」



しばらくの時間のあと、詩子がゆっくりと口を開く。



「それは……言った通りだよ……創さんに逢いたかったから……」



俺は詩子の顔を、じっと見つめながら考える。



何かが、ずっと引っかかっていた。


詩子に逢ってから……。



ただ、俺には何の確証もない。


でも、何かが引っかかる……。



それは何の確証もない、ただの勘なのかもしれないけど……。


でも……。



「君は……あの日、俺が見た女の……妹だね? お姉さんに、何があったんだ?」


「どうして……知ってるの、創さん……?」



詩子は何かに気づいたかのように、その口を両手で塞いだ。



「図星、か……ごめん……カマかけた……」



詩子は、少し怒ったような顔で俺を見つめ続けている。



「本当ことを言うと……俺は、あの夜の女のことが気になっていたんだ……というか、ずっと心配だった……」



その時、詩子の瞳からたくさんの涙がこぼれ落ちた。