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そのために俺は、何をするべきなのか?
その答えは、ちゃんと見つかってはいない。
でも……何かを発信すること……。
自分しか生み出せないものを、形に残すこと……。
まずは、そのことから始めてみようと思った。
だから俺は、小説を書き始めた。
今は、どんな形でも情報発信出来る。
ネットは、そんな機会を誰にでも与えてくれた。
小説を書き始めて、もうすぐ2年になる。
それなりに読んでくれる人も増えて、俺の小説も様々な場所で紹介もされる。
だけど、俺は小説だけで身を立てようとは思わなかった。
いや、本当は……そうしたいのかもしれない。
だけど……正直に言えば、俺には自信がなかったんだ。
自分が書いたもので、誰かの心を動かすなんて……。
そんな事なんて起こらないんだって思っていた。
小説を書くことは、俺にとってとても大切な事だ。
それを邪魔されたり、書いている意味を理解されないのは辛い。
前の女は、そんなことが原因で別れた。
だから絢音には、小説を書いているのは内緒だった。
それが知られたからって、きっと絢音は理解してくれるだろう。
だけど……本当に、そうかなんて分からないんだ。
部屋で独り小説を書いたり、ネットを見ながら色々なことに思いをはせる。
そんな時間が、俺には大切だった。
絢音は、そんな俺の邪魔をしない。
そうだからこそ、俺は絢音が大切なんだ……。