100(完結)
和奏……。
俺は、君に悪いことをしてしまった。
君が琴音に似ていなければ、きっと君を抱くこともしなかっただろう。
否定しても否定しきれないこと……それは琴音を和奏に重ねてしまっていたこと。
凛……。
君は、キレイすぎる……俺には、不釣合なほどに。
そして君は、決して俺だけを愛さない。
そのことは、よく分かっている。
茜……。
俺は、本当に君が愛しい。
だけど、俺は……どうしても君だけを愛そうと思えなかった。
君が悪いんじゃない。
俺が、悪いんだ……。
美雨……。
俺は、本当に君を大切に思っている。
でも君は、本当に俺の気持ちに応えてくれるのだろうか?
俺だけを愛してはくれないのだろうか……。
心が苦しい……。
そして、綾乃……。
君と居ると、本当に心が休まる。
でも、それは俺に他に女が居たからかもしれない。
俺は、そのことを心のなかで考え続けている……。
そのとき、電話が振動を始めた……メールだ!
メールを確認した俺は、なぜか涙が溢れ出るのを感じていた。
俺は、君に逢いたかったんだよ……。
ありがとう……。
俺は、更に歩を早めて君の部屋へ向かう。
見上げた夜空には、まん丸の月が明るく輝いていた。
エピローグ
大通りに出た俺は、タクシーを拾う。
そして、君の住む街の住所を告げた。
涙に滲んだ夜の街が、タクシーの窓を流れていた。
俺は、もう一度メールを読む。
Sub : トモさん……大丈夫?
どこの病院?
すぐに行くから、教えて!
メールを貰って気づいたの。
あたしにとって、トモさんが一番大切なんだって。
あたし……トモさんのそばでずっと一緒に居たい。
連絡待ってます。
俺は、君を愛している。
きっと、誰よりも本当に。
そして俺は、冷静に君を愛したい。
琴音の時と同じ失敗はしない。
俺が逢いたかった君からメールが届いた。
そして君も、俺に向い合ってくれる。
俺は、本当に幸せだった。
タクシーが君のマンションの前に着く。
料金を払って、下りる。
そして俺は、君の部屋の前に立つ。
呼び鈴を押す。
すぐにドアが開いて、君が姿を現した。
「トモさん、どうして……ホントに大丈夫なの?」
俺は、ゆっくりと頷きながら美雨をしっかりと抱き締めた。
俺は、もう……君だけしか愛さない……。
そう冷静に誓いながら……。
『7days7girls』
完
CopyRight by 和泉ヒロト 2010.04.15