96
消灯時間が過ぎても、俺は眠れなかった。
丸2日間眠り続けていたのだから、仕方がない。
でも本当は、まだ誰からも連絡が無いことが眠れない原因だ。
待つと、いつも来ない……人生なんて、そんなものなのかもしれない。
期待は裏切られ、望んでいないことが起こる。
そんなものだ……。
俺は少しだけイライラしながら、ケータイの画面を見つめる。
暗い病室に、液晶画面の明かりが鮮やかに光っていた。
……俺は、ただ待つだけで良いのだろうか?
いや、待つだけなんて嫌だ。
俺は、だんだんとそんな気分になっていく。
そして俺は、行動を起こすことにした。
俺は、7人の女全員に同じ文面のメールを送った。
それにどう反応してくるかで、俺への気持ちが分かる。
俺は、焦っていたのかもしれない。
漠然とした不安……落ち着きたいと思う気持ち……。
それが、俺の気持ちを少しずつ狂わせ始めていたんだ。
Sub : 逢いたい……
俺は、君と別れようと思っている。
それは、君を愛し続けるのが辛いから……。
最後に、もう一度話がしたい。
俺に逢いに来て欲しい。
今、俺は……病院に入院している。
智樹
これで終わるなら、本物ではない……。
7人の女にメールを送った俺は、ゆっくりと目を閉じた。