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消灯時間が過ぎても、俺は眠れなかった。


丸2日間眠り続けていたのだから、仕方がない。



でも本当は、まだ誰からも連絡が無いことが眠れない原因だ。



待つと、いつも来ない……人生なんて、そんなものなのかもしれない。



期待は裏切られ、望んでいないことが起こる。


そんなものだ……。



俺は少しだけイライラしながら、ケータイの画面を見つめる。


暗い病室に、液晶画面の明かりが鮮やかに光っていた。



……俺は、ただ待つだけで良いのだろうか?


いや、待つだけなんて嫌だ。



俺は、だんだんとそんな気分になっていく。


そして俺は、行動を起こすことにした。



俺は、7人の女全員に同じ文面のメールを送った。


それにどう反応してくるかで、俺への気持ちが分かる。



俺は、焦っていたのかもしれない。



漠然とした不安……落ち着きたいと思う気持ち……。


それが、俺の気持ちを少しずつ狂わせ始めていたんだ。



Sub : 逢いたい……



俺は、君と別れようと思っている。


それは、君を愛し続けるのが辛いから……。


最後に、もう一度話がしたい。


俺に逢いに来て欲しい。


今、俺は……病院に入院している。


智樹



これで終わるなら、本物ではない……。



7人の女にメールを送った俺は、ゆっくりと目を閉じた。