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「智樹さん、どうしたの? 連絡なかったから、心配しています……」



遠慮がちに、茜は言葉を続けていた。



「あのね……わたし、智樹さんにずっと嘘をついていました。ごめんなさい……」



えっ?


俺は、そんな茜の言葉に動揺していた。



「わたし……他に付き合っている人がいました。でも……今は、智樹さんだけが好き……」



俺は、自分が思っていた以上に心が痛んでいた。


茜は……他に好きな男が居たんだ……。


でも……茜は、俺を選んでくれたんだよな……。



次のメッセージが流れる。


それは、綾乃からのものだった。



「智樹? 明日、なんだけど……ゴメンね! ちょっと予定があって逢えないんだ……」



いつもとは少し違う綾乃の声に、俺は不安を感じていた。



「また連絡するね! じゃぁね!」



綾乃は……俺から離れたいんじゃないのだろうか……。



俺は、そんな予感がしていた。



次のメッセージは、千尋からのものだった。



「智樹くん? あのぅ……大事なお話があるんだ……木曜日、ウチに来てくれる?」



大事な話って……何だ?


何で、そんなに悲しい声で話すんだよ……。



俺は、また心がザワザワしていた。



千尋には……やっぱり、俺以外の男が居るんだろうか……?



そして、最後のメッセージが流れる。



それは、和奏からのものだった。