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琴音に似ている和奏は、やはり琴音とは違う。



それは最初から分かっていたことだった。



俺は琴音に似ているからこそ、和奏に惹かれた。


それも間違いのない事実だった。



和奏を抱きながら、俺は琴音のカラダを想った。


しかし、もう琴音とのことも良く思い出せない気がしていた。



昔見た夢は、少しずつ薄れて行く。


その感覚も、感触も全て……。



しかし、それらが薄れれば薄れるほど感情のみが濃くなる。



そう。


琴音が俺にとってかけがえのない存在だった、と。



しかし、本当にそうなのだろうか?


俺は最近、よくそう思うようになっていた。



俺は、ずっと夢を見ているのかもしれない。


ずっと、覚めなかった甘い夢を……。



琴音を失って、俺は少しおかしくなってしまったのかもしれない。


気持ちの上では拒否しながらも……俺は琴音を探し求めている。



いや、そう思い込もうとしているのかもしれない。




いずれにしても、あとひとりで7人の女が揃う。



一週間、7日で7人の女。



そして俺の目標は、7日連続で違う女と寝ることだ。



そうすれば俺は、琴音の呪縛から抜け出せる。


きっと、そうなんだ……。



俺は、土曜日には和奏に逢う。


琴音に似ている和奏に、あの頃見た夢を重ねながら……。