63


彼氏がいたとしても、そんなことはどうでも良い。



逆に、そのほうが俺には都合が良かった。



美雨は、きっと俺に依存するだろう。


しかし、それは彼氏が居るという前提においての話だ。



もしも、美雨に彼氏がいなかったとしたら……。


きっと美雨は、常に俺を必要とするだろう。



今この段階で、そんなことを心配するのも変だとは思うが……。


そうならないなら、それに越したことはない。



そして、彼氏が居るということで……俺自身の気持ちもセーブ出来る。



凛と美雨は、同じなんだ。


決して俺が、一番にはならない。



そう思えることで、俺は自分の気持をセーブ出来る。



俺の悪いところは、愛しすぎてしまうことなんだ。



愛しすぎることで、女の気持ちを傷つける。



愛しすぎる故に、疑心暗鬼になったり、過干渉を始めたり……。


男としては、全く情けない状態になってしまう。



きっと琴音が離れて行ったのも、そういうことなんだと思う。


もっと自然に、温かい気持ちで一緒に居られたら……。


それが俺の理想だった。



俺は、決して美雨に本気にならない。


そう信じることが出来たから、俺は美雨の部屋に来た。



美雨の可愛い顔をじっと見つめながら、俺は思ったんだ。



美雨は、俺の金曜日の女……。


だから俺は、美雨を抱く……。



美雨のカラダを引き寄せて、ギュッと抱き締める。


美雨のカラダがゆっくりと弛緩して、俺のカラダにまとわりつく。



ゆっくりと美雨を脱がせながら、俺は……しかし、確かに美雨を愛し始めていた。