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彼氏がいたとしても、そんなことはどうでも良い。
逆に、そのほうが俺には都合が良かった。
美雨は、きっと俺に依存するだろう。
しかし、それは彼氏が居るという前提においての話だ。
もしも、美雨に彼氏がいなかったとしたら……。
きっと美雨は、常に俺を必要とするだろう。
今この段階で、そんなことを心配するのも変だとは思うが……。
そうならないなら、それに越したことはない。
そして、彼氏が居るということで……俺自身の気持ちもセーブ出来る。
凛と美雨は、同じなんだ。
決して俺が、一番にはならない。
そう思えることで、俺は自分の気持をセーブ出来る。
俺の悪いところは、愛しすぎてしまうことなんだ。
愛しすぎることで、女の気持ちを傷つける。
愛しすぎる故に、疑心暗鬼になったり、過干渉を始めたり……。
男としては、全く情けない状態になってしまう。
きっと琴音が離れて行ったのも、そういうことなんだと思う。
もっと自然に、温かい気持ちで一緒に居られたら……。
それが俺の理想だった。
俺は、決して美雨に本気にならない。
そう信じることが出来たから、俺は美雨の部屋に来た。
美雨の可愛い顔をじっと見つめながら、俺は思ったんだ。
美雨は、俺の金曜日の女……。
だから俺は、美雨を抱く……。
美雨のカラダを引き寄せて、ギュッと抱き締める。
美雨のカラダがゆっくりと弛緩して、俺のカラダにまとわりつく。
ゆっくりと美雨を脱がせながら、俺は……しかし、確かに美雨を愛し始めていた。