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美雨とは、ネット上の顔見知りだった。
俺はブログに顔写真を、たまにアップしている。
美雨も、ほんのたまに自分の顔写真をアップしていた。
俺が書いた記事に、美雨がコメントを付けてくれた。
それが、俺たちの出逢いだった。
頻繁ではないが、たまにお互いにコメントを付け合う。
それが、俺と美雨の関係の全てだった。
俺が、美雨について知っていることと言えば……。
そうだな……俺と同じ東京に住んでいて、歳が19歳ということだ。
それ以上のことは、俺は何も知らない。
ただ、美雨が書く詩や短い言葉が……俺には、何故か心地よく響いた。
俺と美雨は、ただそんな関係だった。
そう。
あの日、美雨が俺にメッセージを寄越すまでは。
ある、金曜日。
珍しく、俺のブログサイトにメッセージが届いていた。
んっ?
美雨、か……。
何だろう?
俺は、美雨から送られたメッセージを開く。
そこには、俺が想像もしていなかったことが書かれていた。
Sub : トモさん、こんばんは!
美雨です。
突然メッセージしちゃってゴメンナサイ!
あのね、実は……