47


表参道から、裏道に入る。



俺は、千尋に訊いてみた。



「なぁ、千尋……お腹すいてない?」


「うーん……ホントは、かなりすいてるかも!」


「そっか、じゃぁ、とりあえずおいしいものでも食べない?」


「うん! じゃぁ、賛成!」



ニコニコ笑う千尋が、俺に安らぎを与えてくれた。



やっぱり、いいよな千尋は……。



俺は、水曜日までの女のことを考える。



茜、凛、綾乃……。


どの女も、いい女だ。



でも……千尋のように、安らぎを与えてくれるのだろうか……。



いや、でも……。



俺は、少し冷静になる。



水曜日までの女は、まだ俺と過ごした時間は少ない。


それは、カラダを重ねる濃密な時間を過ごしていたって……。


本当に心が通い合うような時間を過ごしているかと言われれば……。



確かに、まだそんな状況には至っていない気がした。



だからこそ、いま俺は水曜日までの女を失うわけには行かない。



俺は、素直に思っていたんだ。


どの女も、手放すには惜しい……。



「ねぇ、先輩! どんなお店に連れて行ってくれるの?」



千尋の明るい声が、俺をハッとさせる。



俺は、苦笑いしながら千尋に言ったんだ。