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表参道から、裏道に入る。
俺は、千尋に訊いてみた。
「なぁ、千尋……お腹すいてない?」
「うーん……ホントは、かなりすいてるかも!」
「そっか、じゃぁ、とりあえずおいしいものでも食べない?」
「うん! じゃぁ、賛成!」
ニコニコ笑う千尋が、俺に安らぎを与えてくれた。
やっぱり、いいよな千尋は……。
俺は、水曜日までの女のことを考える。
茜、凛、綾乃……。
どの女も、いい女だ。
でも……千尋のように、安らぎを与えてくれるのだろうか……。
いや、でも……。
俺は、少し冷静になる。
水曜日までの女は、まだ俺と過ごした時間は少ない。
それは、カラダを重ねる濃密な時間を過ごしていたって……。
本当に心が通い合うような時間を過ごしているかと言われれば……。
確かに、まだそんな状況には至っていない気がした。
だからこそ、いま俺は水曜日までの女を失うわけには行かない。
俺は、素直に思っていたんだ。
どの女も、手放すには惜しい……。
「ねぇ、先輩! どんなお店に連れて行ってくれるの?」
千尋の明るい声が、俺をハッとさせる。
俺は、苦笑いしながら千尋に言ったんだ。