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あれから一週間が経った。


今日は、水曜日だ。



その日の夕方、俺はコンビニに行こうとエレベータを待っていた。



下のボタンを押して、扉の前で待つ。



あれから、綾乃の姿を見ることはなかった。



綾乃は、このビルに居ないのではないか?


急に勤務地が変わったとか……?



もしそうだとしたら、もう綾乃には逢えないだろう……。



もしそうだとしたら、それはそれで仕方ない。



それが、俺と綾乃の縁ということだ。


それだけの縁……そればかりは、どうしようもない……。



俺は、綾乃のことを想っていた。


だけど、無理はしない。



無理をしても、仕方がない。


成り行きに任せるのが、俺のやり方だ。



もちろん、本当に欲しければ自分から縁を作り出すが……。


まだ、そのタイミングじゃないよな……。



そんなことを考えながら、俺はなかなか来ないエレベーターを待つ。



俺は、きっと予感していたのかもしれない。



エレベーターがやっと到着する。


ゆっくりと、扉が開く。



エレベーターの中には……女が、独り。



それは、ずっと逢いたかった綾乃だった。



「綾乃……逢いたかった……」



つい口から出た、俺のそんな言葉に綾乃は。


とても嬉しそうに、微笑んだ。