20
凛のそんな行動に、俺の胸は高鳴っていた。
俺と凛は、手を繋いで歌舞伎町方面に歩く。
しばらく歩いたビルの中に、その店はあった。
俺と凛は、窓際のカウンター席に案内される。
天井が高くて、ジャズが薄く流れていた。
「へぇ、おしゃれですね……焼肉屋さんなのに……」
そう言って、凛は微笑んだ。
「何飲む? 俺は、最初は生だけど」
「うーんと……じゃあ、わたしも……」
程なくして、生ビールが大きめのグラスで運ばれてきた。
ジョッキだとさすがに色気がないが、まぁ許せる雰囲気だ。
「じゃあ……そうだな、何に乾杯する?」
「えーと、やっぱり二人の出逢いに……じゃない?」
「うん。俺たちの出逢いに……」
凛と俺のグラスが、小さく音を立てた。
微笑みながら、凛はビールを飲む。
瞳を閉じて、本当に幸せそうだ。
ゆっくりと動く凛の喉元を見ながら、俺の気分も高まっていた。
凛が、欲しい……。
凛を、俺のものにしたい……。
そんな気分が……。
「何食べようか……まずはサラダと……俺、ミノが好きなんだけど……」
「うん! わたしも大好き! あと、ねぎタン塩とカルビを少し……センマイも食べていい?」
俺は微笑みながら、ゆっくりと首を縦に振る。
凛は、可愛い。
そして、そのイメージとは少し違うところも……。