16
ぐっすり眠る凛の姿を、俺はボーッと見ていた。
しかし、眠いな……。
暖かいし、電車の揺れとガタンゴトンという音が心地良い……。
そしてそのうち俺も、いつの間にか眠ってしまっていた。
気が付くと、外は……いつの間にか郊外の風景だった。
えっ?
どこだ、ここは……。
本当は、新宿で乗り換えるはずだったのだが……。
まぁ今日は明けだし、いいかな……。
それより、彼女はまだ寝ている……。
結構遠くから通ってるんだなぁ……。
そのうち電車は、終点の高尾に近づいていた。
さすがに、山登りする元気はない。
とんぼ返りだが、まぁ仕方ないか……。
俺は苦笑いしながら、まだスヤスヤ眠っている凛を見つめた。
電車が高尾駅に到着した。
俺は、眠っている凛の肩を優しく揺すった。
「終点だよ……起きなきゃ!」
これじゃ、さっきの俺みたいだな……。
そんなことを考えながら。
「……えっ?……ここ、どこですか?」
凛が眠そうに目をこすりながら、俺にそう訊いた。
「……って言うか、終点だけど……高尾……」
「えぇぇ!ホントにぃ!?」