『7days7girls』 和泉ヒロト
プロローグ
1
俺は悩んでいた。
俺は一体、どの女を選べば良いのだろう?
それぞれの女には良いところもあるし、悪いところもある。
悪い俺が言うのも何だが、どの女も微妙に物足りない。
たったひとりの女で満足出来れば、こんなに悩むこともないのにな……。
俺は、マルボロにリアルシルバーのZippoで火を点けながらそんなことを考えていた。
琴音と別れてからの俺は、当分の間抜け殻だった。
あんなに好きだった女は、初めてだったのに……。
何が悪かったんだろう……。
俺は、ずっとその原因を考え続けていた。
でも、その答えは1年経った今でもはっきりとはしない。
というか、本当は俺には分かっていたのかもしれない。
だけど、それを自分自身が認めたくなかったんだ。
琴音が出て行ったこの部屋には、今でも琴音のニオイが残っていた。
琴音と過ごした1年半という時間が、いや思い出が……。
あれから何人もの女をこの部屋に連れ込んだが、敢えて琴音が残して行ったものは片付けていない。
それは、俺にとっては琴音への未練ではない。
逆に、琴音と過ごしたこの部屋で別の女と過ごす……。
そのことで、琴音への気持ちを断ち切ろうとしていたんだ。
だけど結局、俺は……琴音以上に愛する女には出逢えないでいた。