神戸か……そうなんだ……。



もしも玲子が東京に……いや、関東近郊に住んでいたとしたら……。


俺は、すぐに玲子に逢いに行きたいと思っていた。



そして、何か玲子にプレゼントを贈りたい……。


俺は、ただ漠然とそう思っていた。



でも……神戸か……。


少し、遠いな……。



東京と、神戸。


その距離感が、逆に俺にとっての玲子の存在を現実的にしたのかもしれない。



玲子に、逢ってみたい……。


そんな素直な感情を、俺は感じていたのだ。



仕事は、ほとんど休みもなく続いていた。


作業が深夜にまで及ぶことはめったになかったので、俺は毎日玲子と話が出来た。



神戸か……行ける時間なんて、ないよな……。



何を考えているんだ、俺は……。


俺らしくもない……。



俺は、独りで生きていく。


玲子は、俺にとって大切な存在なのは間違いがない。



だけど……。


ただネットで話をしているだけじゃないか……。



玲子にとっての俺は、そんな大切な存在であるはずがない……。



俺には、きっと自信がなかったのだ。



誰かを愛して、誰かに愛されるなんて……。


そんなこと、あるはずないじゃないか……。



俺は、フッと笑いながらそんなことを考えていた。



そのとき玲子が、こう言ったんだ。



「あたし……いつか必ずあなたに逢いたいな……」って……。