84


でも、今のあたしではダメ。


だってホンの些細なことで、シュンを失ってしまった……。



本当は、意地なんて張らなくても良かったのに……。



あたしは……本当はシュンを失いたくなんてない。


素直になって、もう一度シュンに逢いたい……。



でも……シュンは、こんなあたしのことを愛してくれるのかな?


許してくれるのかな?



だから、あたしは……もう少し待ってみようと思うの。


時間が経っても、シュンがあたしを必要としてくれるなら。


本当にお互いが必要と思えるなら、自然とふたりはまた逢える。


そう信じることにしたの。



シュン……本当は、すぐに逢いたい……。


でも、あたしは待つことにしたの。



あたしは、シュンを愛している。


逢った瞬間に運命と感じたのは、シュンが初めてだったから……。



あたしはシュンを待ってる……ずっと……。





カレン……。



俺は溢れ出る涙を乱暴に手で拭いながら、自分の情けなさを恨んだ。



どうして俺は、行動を起こさなかったのだろう?



俺は、ただ勇気がなかったんだ。


たった一度だけ電話をしただけで、俺はカレンからの連絡を待っていただけなんだ。



どうして俺は、カレンを探そうとしなかったのだろう……。


カレンは、俺を愛してくれていたのに……。



俺は、そんなことを悔みながら……長い時間ベンチに腰掛けていた。



そして俺は、そのとき決意したんだ。



ユウナと、残されたカノンのことを想いながら……。