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エリちゃんは、じっと俺を見つめていた。


その瞳には、不安の色が見えた。



でも……。


最初からエリちゃんは、あまりカレンのことを心配していない……。



それは、どうしてなんだろう?


俺は、そんな疑問をエリちゃんに訊く。



「……エリちゃん、さ……カレンはどこに居るの? どこに居るのか知ってるよね?」


「…………」



エリちゃんは、困ったような顔をして口籠る。



俺は、エリちゃんの顔色を窺いながらこう言った。



「エリちゃんは、さ……本気でカレンを心配してないじゃん。どこに居るのか知ってるからでしょ?」


「……さすがね、シュンさん……。カレンは……隣の部屋に居るよ……」



えっ?



俺は、エリちゃんの言葉に動揺していた。



今の話を聞かれていたのか!?



俺は、隣の部屋のドアを開けた。


すると、そこにはカレンが眠っていた。



「起きないと思うよ……いつも、そうなの……一度眠ると、きっちり6時間後に目覚めるの……」



エリちゃんは、フッと笑いながら俺を見つめていた。



元の位置に座りなおした俺は、エリちゃんの瞳をじっと見つめた。



「……どうして、こんな話をしたんだ? カレンに聞かれるかもしれないじゃないか……」



エリちゃんが、ゆっくりと立ち上がって俺のそばに来た。


その顔は、何か思いつめたように真剣だった。



「エリちゃん、何? …………えっ!?」



エリちゃんは、突然俺の背中に抱きついて耳元で囁いた。