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「それは……警察がちゃんと調べた結果よ……」


「そうか……」



俺もエリちゃんも、もしかしたら……と考えていた。


それは……。



そう、カレンとカノンがすり替わったんじゃないかということだ。


しかし……警察がちゃんと確認したんだから間違いはないのだろう。


でも……。



「エリちゃん……警察は、どうやって確認したの? やっぱり歯形とか?」



エリちゃんは、ゆっくりと首を左右に振った。



「カノンは、ね……一度も歯医者さんに行ったことがなかったみたい。きれいな歯をしてたし……」


「虫歯とか無かったんだ……一度も?」


「そうみたい、だよ……」



歯形では、ないって……?


だとしたら、どうやって確認したんだろう?



エリちゃんは俺の心を見透かしたように、こう言った。



「確認は……カノンのご両親がしたの。あとは……指紋、かな……」


「両親が確認したのか……それは、どうやって?」


「詳しくは分からないの……」


「そうか……」


「でもね、それは……カレンの様子を見てかな?」


「うん? それってどういうこと?」


「カレンを見たカノンのご両親が……カレンは、うちの子じゃないって判断したから……」


「でも、カレンは昔のカノンみたいなんだろ?」


「今は、ね……そのときは大人しくない、激しい感じだったから……以前のカレンだったよ……」


「指紋も確認したんだよな? どこにあった指紋と照合したんだ?」


「たぶん、だけど……カノンの日記から取った指紋とかな?」


「そうなんだ……カノンが書いていた日記か……」



カノンの部屋にあった日記……そこから出た指紋と合致したのだから、死んだのはやはりカレンか……。


でも……。



それでも俺は、拭い切れない疑惑を感じてしまっていたんだ。