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エリちゃんの部屋のドアの前に立つ。


ベルを鳴らすと、すぐにドアが開いた。



エリちゃんは、昨日の夜とは打って変わって真剣な表情で表れた。


それでも俺の顔を見て、にっこりと笑う。



「エリちゃん……カレンを知らないか?」


そのときエリちゃんは、少しだけ困ったような顔をした。



そのとき俺は、少しだけ違和感を感じていた。


この感覚は、いったい何なんだろう?



「とりあえず上がって、シュンさん……」


エリちゃんは、そう言って優しく微笑んだ。



エリちゃんの笑顔が、俺の心に不安を感じさせた。


やはりエリちゃんは、何かを知ってる……?



エリちゃんの部屋のリビングに通される。


白を基調とした、女の子らしい柔らかい感じの部屋だ。



フローリングの上に敷かれたラグの上に座る。


そして、小さなガラステーブルを挟んで、俺はエリちゃんと向かい合った。



「……エリちゃん、あのさ……」


「うん……カレンのことね……」


「うん。カレンは今どこに居るのか分かる? 俺、心配なんだよ!」


「……うん。カレンは……大丈夫だよ……」


「そうなの? そうか……良かった……」



エリちゃんの言葉を聞いた俺は、とりあえずホッとしていた。


本当に良かった……。


でも……。



「エリちゃん、さぁ……カレンの不思議なことって……何?」


エリちゃんは、また困ったような顔をして俺の目をじっと見つめていた。



俺は今、一番気になってることをエリちゃんに訊くことにした。