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ユウナって、かわいいな……。
俺は、ユウナの笑顔を見ることで確実に癒されていた。
それまで何となく女と付き合っていた俺は、ユウナに出逢ってから気づいたんだ。
今までの俺は、本当に女を好きになったことがなかったんだって……。
そうだな……好きになるというか……。
よく分からないけど、これが愛するという気持ちなのかもしれない……。
何よりも相手のことを考えて、守りたくなるようなそんな気持ち……。
今までわがままに生きてきた俺は、結局自分のことしか考えていなかったのかもしれない。
だけど、今は……何よりもユウナのことが大切に思える……。
そんな相手とは、今まで巡り合ったことがなかった。
そして、これからも簡単には巡り合えないかもしれないな……。
俺は、決して運命論者ではない。
しかし、俺はそのとき運命を感じていた。
いや、あの自転車置き場で初めてユウナと逢ったあのときから……。
「シュンさん! シュンさんってば!」
ユウナのそんな声に俺はハッとする。
「何か考え事ですか?……」
「いや、何でもないんだ……俺は、ただ……」
小首を傾げながら、俺をじっと見つめるユウナが愛しい。
「お礼に何か美味しいものでも作りますね! うーん……スパゲッティーでもいい?」
「あぁ、もちろん! ユウナが作ってくれるものなら何でも嬉しいから!」
そう言った俺は、恥ずかしそうに笑うユウナの瞳を優しく見つめていた。