21


「……恥ずかしいけど……あたし、一緒に居たいんだよ? シュン……」


カレンは、顔を真っ赤にして精一杯そう言った。



そして俺は、覚悟を決めた。


「分かった……一緒に居よう、カレン……」



路地に入って、俺はカレンを促してホテルに入る。


カレンは、また困ったような顔をして俯いていた。



やっぱり、カノンじゃないのかな……。


俺はカレンの様子に、またそんな気がしていた。



部屋の様子と値段が書かれたパネルを見る。


灯りが点いている部屋は、2つしかなかった。



「この部屋で良い?」


俺は、カレンにそう訊く。


カレンは、何も言わずにただ首を縦に振った。



狭いエレベーターに乗って、4階に上がる。


緊張しているのか、カレンはずっと俯いていた。



カレンは、少し震えているのかもしれない。


そして、俺自身も少しだけ体が震えていた。



これからのことを思うと、俺は複雑な気持ちだったのだ。


そして俺は、そんな震えを抑えるようにカレンの肩を強く抱いた。



403号室のドアの上にあるランプが、ピカピカと点滅していた。


キーを鍵穴に突っ込んでカギを開ける。


ドアを開いて、狭い部屋に入った。



俺の後を着いて来たカレンが、俺の背中に抱きつく。


振り返った俺は、カレンをギュッと抱き締めた。



そのとき、俺は。


カノンと同じ匂いがした気がしたんだ。