12
行ける!
俺は、そのとき心の中でガッツポーズをした。
しかし、ここでガッつくのは良くない。
それは、俺自身良く分かっていた。
良くパーティーとかでナンパしている男を見かけるが、上手く行くかなんてすぐに分かる。
それは傍からみていると明らかにダメな場合は、男がガッつきオーラを出しているからだ。
男の俺にだって良く分かるのだから、女にとっては更に分かるだろう。
女は、そんなオーラに敏感だからな……。
カレンのような子は、更にそうだろう。
男自体にあまり慣れていなさそうなカレンには、特に気をつけなければならない。
だから俺は、心をフラットにしてカレンに接するように努力した。
楽しい時間は、あっという間に過ぎて行く。
俺たち四人は、楽しく会話しながらワインと食事を楽しんだ。
タローとエリちゃんもイイ感じだ。
そして、俺とカレンも昔からの知り合いのようにすっかり打ち解けていた。
俺は左腕に巻いた古いROLEX EXPLOLERを見る。
針は、もう午後11時を回っていた。
タローが俺に耳打ちする。
「この後、エリと二人で飲み直すから……カレンちゃんとよろしくやれよ!」
俺は、苦笑いしながらタローに頷いた。
幸いに、明日は休みだ。
さて、これからどうしようか……。
カレンを見ると、エリちゃんと何かコソコソ話をしていた。
そしてカレンは、困ったような顔をして俺をじっと見つめた。