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「夏子……君は……春子、なのか?」
「わたしは……夏子、だよ……亮ちゃん……」
亮二は、ずっとくすぶっていた疑問を夏子にぶつけた。
「いや……君は、春子じゃないのか? 俺は、ずっと感じていたんだ……」
「何を感じていたの? 亮ちゃん……」
「君が、俺を亮ちゃんと呼んだときからずっと……君は、春子なんじゃないかって……」
夏子はフッと微笑んだあと、こう言った。
「さすが、亮ちゃんね……そう。わたしは、春子。そして、夏子でもあるの……」
亮二は、混乱していた。
ずっと感じていた疑問が、いま目の前で明らかになってしまった……。
そしてそれは認めたいような認めたくないような、そんな事実だった。
「もしかして、君は……春子の意識を持った夏子なのか?」
「そう……わたしの命が消えると知ったとき……わたしは亮ちゃんに、もう一度逢いたいと願ったの……」
「そして、夏子の中に君は現れた訳か……そうすれば、また俺と出逢えるから……?」
「そう……わたしは願ったから……夏子と亮ちゃんを結びつけることを……」
しばらくの沈黙のあと……。
夏子の姿をした春子は、苦しそうに言葉を続けた。
「そして、そのためには……夏子の意識の中に入るしかなかったの。だって、わたしのカラダは消えてしまうと知ったから……だけど、わたし……」
「後悔しているのか、春子……そのために、結果として夏子に同じ思いをさせてしまうから……?」
「そう……結果として夏子は……亮ちゃん、あなたを失うことになってしまうなんて……それも、わたしと同じ病気で……」