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ひとしきり涙を流すと、少し落ち着く。



涙は、女だけの特権ではないのだ……。



亮二は、そんなことを思いながらふと冷静になる。



そして亮二はいつの間にか、これまでのことを思い返し始めていた。



不思議なことが起こる、その原因を考えても仕方ないと亮二は思った。



しかし……。



なぜ、あんなことが起こってしまったのだろう?



時空を超えるタイムリープ。



そして、きっとそれによって起こってしまった事実の変化……。



もしもそれが、誰かの意志によって起こっているとしたら……。



それは誰が、何のために?



俺が、いま感じている現実。


それが、誰かの意志で俺の頭の中に投影されている夢だとしたら?



いや、それとも……。


俺自身の意志が投影されて、それを現実として感じているとしたら……?



亮二は、思っていた。



自分の頭の中にある腫瘍……その形は何だ?



あのROLEXの形をした腫瘍は、なぜあんな形をしているのだろう?



それは……俺自身が無意識のうちに意識していたからではないのか?



そして夏子と出逢ってから、いろいろと不思議なことが起こり始めたのは間違いない事実だった。