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俺は、どうしてこんなにも勇気が無くなってしまったのだろう……。



亮二は、自分の情けなさを感じていた。



春子と過ごしたあの頃、俺は怖い物知らずだった。


若さゆえのことなのか、根拠の無い自信に満ち溢れていた。



春子は、ずっと俺を受け入れてくれる。


ずっと、愛してくれる……。



亮二は、そんな風に勝手に思っていた。



春子の不安に気づけなかった亮二は、結局そのために春子を失ってしまった。



そして、それから亮二は臆病になってしまった。



自分の思い通りにすることが、大切なものを壊してしまう……。



亮二は、いつもそんな不安を感じながら生きて来た。



亮二は、じっと夏子を見つめる。



じっと見つめ返す夏子の瞳は、とても美しく輝いていた。



そうか……、それで良いんだよな春子……。



そのとき亮二は、自分の気持ちに正直になりたいと感じていた。



俺が、夏子を幸せにしたい……。



そのとき亮二は、初めてそう強く思うことが出来た。



俺が、きっと夏子を……必ず……。