65


夏子の母は、やはり春子のお姉さんらしい。



旧姓 山岸冬子。


それが春子のお姉さん、つまり夏子の本当の母親の名前だった。



そうか……良かった……。



亮二は、ホッと胸を撫で下ろす。



過去に戻ったとき、春子が言ったこととは違っていた。


夏子に聞いた事実と変わっていない。



そして、父親は……。



えっ?


そ、そんなバカな……!



亮二は、夏子の父親の名前に愕然とする。



そこに書いてあった名前は……。



佐久間亮二、だった。



どうして?


どうして、俺の名前が?



亮二は、混乱していた。



亮二は、もちろん春子のお姉さんと逢ったこともない。


しかし、亮二は山岸冬子と結婚していた。



そして、夏子が生まれていた。



そんな、バカな……!