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夏子の母は、やはり春子のお姉さんらしい。
旧姓 山岸冬子。
それが春子のお姉さん、つまり夏子の本当の母親の名前だった。
そうか……良かった……。
亮二は、ホッと胸を撫で下ろす。
過去に戻ったとき、春子が言ったこととは違っていた。
夏子に聞いた事実と変わっていない。
そして、父親は……。
えっ?
そ、そんなバカな……!
亮二は、夏子の父親の名前に愕然とする。
そこに書いてあった名前は……。
佐久間亮二、だった。
どうして?
どうして、俺の名前が?
亮二は、混乱していた。
亮二は、もちろん春子のお姉さんと逢ったこともない。
しかし、亮二は山岸冬子と結婚していた。
そして、夏子が生まれていた。
そんな、バカな……!