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俺は、知らなければならない……。


あの時、春子がどうして俺の前から消えたのか?



亮二は夏子を見つめながら、そんなことを考えていた。



その理由を知ることで、きっと何かが変わる。


いや、きっと何かを変えることが出来るんだ……。



それは俺自身のためでもあり、そして夏子のためにもきっと……。



亮二は、ずっと春子のことを抱えて生きてきた。



そして、それは。


春子のことを想いながらも、春子のことから逃げていたということだ。



ずっと抱えてきたことを、今こそはっきりさせる。



それが、今の亮二にとっては一番大切なことに思えたのだ。



「なぁ、夏子……君が知っていることをすべて教えてくれないか?」



亮二は、真剣な目で夏子を見つめながら言った。



夏子は、まっすぐに亮二の視線を受け止めて。


そして、にっこりと笑った。



「亮ちゃん……亮ちゃんは、きっと……ずっとママのことを抱えて来たんだよね?」



夏子の言葉に、亮二は覚悟を決めた。



「そうだよ、夏子……俺は、ずっと君のママを愛している。だけど、俺は……」


「もう言わないで、亮ちゃん……もう……」


「いや、このままじゃダメなんだ。君と出逢ったのも、きっと運命なんだから……」


「そう……きっと、これは運命だよ……でも、もう亮ちゃんには苦しんで欲しくないの」


「分かったよ、夏子……でも、俺には知らなければいけないことがあるんだ……」