31
亮二は、運ばれて来た熱いコーヒーをすすった。
夏子は18歳か……。
夏子の態度を見る限り、夏子が嘘をついているようには思えなかった。
そうか、18歳なのか……。
それも、8月生まれ……。
えっ……?
でも、それって……。
ちょっと、待て。
冷静に考えてみろ!
亮二は、気づいてしまった事実に動揺していた。
まさか、そんなことって……。
「夏子……君は、今18歳なのか? 本当に?」
夏子は、不思議そうな顔をして亮二に言った。
「そうだよ、亮ちゃん……今年の8月で19歳だよ……」
でも、それって……。
春子が消えたのは、今から19年前。
つまり、1990年の夏だった。
春子と出逢ったのは1990年の春のことだ。
あのとき、もしも春子が俺の子を妊娠していたとしたら。
子供が生まれるのは、1991年の年明けのはずだ。
俺の子じゃない?
いや、あのとき春子のお腹は決して大きくなかった。
じゃぁ、夏子はいったい……。